まず最初に。
これは英語のお勉強の話ではありません。
今回もやっぱりお茶の話です!
先日、英語の先生をしている外国人の方とお話しをしました。
優子のお茶の仕事の話を聞かせてよ、ってなことを言われ2時間軟禁されました。
疲れましたw
その中で彼は、ワタシの「greentea」というワードに対して「matcha(抹茶)のことでしょ?知ってるよ」
みたいな感じのことを言いました。
greenteaとmatchaは別のものなんだよ、っていう説明をしたところ、結構びっくりしてました。
でも、ほとんどの日本人は別のものだとはわかっているけど、正確に何が違うか知らないと思うし、
ワタシも前は知らなかった、というようなことを伝えると、
今度は本気で愕然としていました。
国内外問わず旅行に行って、現地の食べ物や飲み物、文化に触れたとき、ワタシはとても感動します。
ほんの数時間飛行機に乗っただけで、全然知らないものを食べていたり、知らない飲み方をしていたり。
民族衣装もそうですね。不思議な形、模様、色合わせ。
同じ地球にいろいろな文化があります。
そして、その文化をその土地の人なら当然知っていると思っていたりしますよね。
日本茶もきっと同じなんだと思います。
抹茶のお菓子、お茶のペットボトルは日本中に溢れかえっています。
まさか、ほとんどの現地人(日本人)が、よく知らないなんて、
たぶん外国人の皆さまは思いもよらないでしょうねw
もちろんワタシも以前はその一人、抹茶と緑茶が違うことは知ってるけど、
何がどうだと抹茶で、どれがどうだと緑茶なのか、全然知りませんでした。
お茶はキライじゃない
むしろスキ
ペットボトルは水よりお茶買っちゃう
たしか身体にいいよね
えっと、カテキン?
痩せるんだっけ?
抹茶には入ってるのかな?
ペットボトルのお茶については以前の記事で取り上げました。
決して悪くないです。便利だし。
でも、どんなお茶だからあの味なんだ、とか
どんな温度だとこの味になる、とか
いつも同じ味のペットボトルだとわからない。
ま、あまりお茶の味しないんですが(汗)
そんなペットボトル文化が、急須離れになり、
お茶そのものを知らない、、
ということになっているのかもしれませんね。
急須で淹れると、
同じお茶の葉、同じ量、同じ温度のお湯でも
淹れる人によって味が変わります。
日本茶インストラクターの試験では、様々な角度からお茶について勉強します。
その勉強はお茶の歴史、植物としての知識、栽培する土壌のことからお茶につく虫、
そんなマニアックな勉強もします。
そうやってすべての周辺知識からお茶を知って、それを活かす淹れ方があることを知ります。
まぁ、もちろんそこまで勉強しなくても十分ではありますが、
お茶を上手に淹れることは、感覚・感性だけじゃなく、机で学ぶ理論でもあることは間違いないのです。
でも機械じゃない。工場じゃない。
最後は「この人に美味しく淹れたい」という気持ちと、
飲む人のその日の気持ちで変わります。
同じお茶を淹れても今日は美味しい
でも、明日はそう感じるかはわからない。
そこが急須で淹れるお茶の面白さです。
さて、来るTOKYO2020に向けて、
少しお茶について説明出来たらステキですよね。
抹茶・日本茶・緑茶・煎茶、、、何がどうだと何なんでしょう。
日本茶は、日本のお茶という定義ですが、最近増えてきた和紅茶や国産烏龍茶などは、
ちょっと外しておきたいイメージですよね。
緑茶は、緑色じゃない黄色いお茶も茶色いお茶も緑茶です。
ほうじ茶も玄米茶も緑茶です。ほうじ茶は緑茶を焙じてほうじ茶になります。
製造の区分でいうと、不発酵茶ですね。
因みに烏龍茶は半発酵茶、紅茶は発酵茶です。
煎茶は、栽培方法の区分で、玉露やかぶせ茶などとの区別になります。
抹茶と緑茶との違いは、
お茶の葉を栽培する段階での違いと、摘んだあとの製造での違いがあります。
売っているお茶の葉を粉にしても抹茶にはなりません。
抹茶は茶道のイメージが強く、イコールだと思っている方も多いと思います。
茶道は儀式です。茶道はmatcha-ceremonyと言います。
茶道は儀式、でも、抹茶はceremonyじゃなくてあくまで飲み物。
そう抹茶は飲み物です!カレーと同じです!
ワタシは抹茶がスキです。点てて飲みます。
でも茶道はわかりません。
茶筅を振り振りして点てたり、シェイカー振って点てたり
そんな飲み方をしています。フォームミルクを入れてラテにもします。
茶道じゃなくて飲み物だから、そこはフリースタイルで大丈夫、と
ワタシは考えています。
因みに、煎茶にも煎茶道という、茶道の煎茶版があります。
こちらも儀式です。
さて、外国人に
What is the difference between 「greentea」 and「matcha」?
と聞かれたら、どちらも日本の美味しい飲み物です、と言いましょうかw
それでもって、
日本のお茶にはいろいろなお茶があって、お茶とひとくちに言ってもいろいろある、
抹茶と緑茶は栽培方法・製造方法が全然違います、、、ということになります。
とはいえ、教科書的なことは覚えようと思っても、あまり頭に入らないですよね。
抹茶も煎茶も同じお茶で、外国人に聞かれる前に、
まずは自分自身が触れて楽しむことをしてみることが一番かなと思います。
お茶は飲むだけじゃなく、お料理にも使えます。
ワタシのお店「い寿み」では玉露を使った旨味たっぷりのドレッシングや、
ほろ苦い抹茶のマヨネーズが人気です。
玄米茶レモンサワーのように、お茶とアルコールを組み合わせたものもとても人気があります。
家庭料理のお店なので、和食以外のこってりメニューも出していますが、
お茶のレモンサワーは食事にとてもよく合っています。
こんな感じで、ほんの少しお料理に使ってみたり、お酒で楽しんだり、
抹茶を普段のダイニングテーブルで気軽に楽しんだり、
急須で自分のために大切な人のために美味しくお茶を淹れたり、
そんな風にお茶を楽しむことで、
今よりきっともっとお茶がスキになります。興味も沸きます。
そしていつの間にかいろんな知識が身についてしまいます。
スキな人、スキなもののことは知りたくなりますし、覚えてしまいますよね。
たぶんそれと同じです。
まずは
少しだけ美味しいお茶の葉を買って
1杯のお茶を急須で淹れてみませんか?